【導入】多くの反響をいただいた「両手取引の図解」について
先日、私たちのInstagramで投稿した「両手取引の不公平性」の図解に、多くの反響をいただきました。本当にありがとうございます。
「知らなかった…」「うちの担当者は大丈夫でしょうか?」といった不安の声や、「こういう情報を発信してくれてありがたい」という感謝の声を多数いただきました。
この記事を書く理由は、シンプルです。
これは業界のタブーではなく、お客様が知るべき構造的な問題だからです。
不動産取引は、多くの方にとって人生で最も大きな買い物です。その取引の仕組みを理解し、自分の利益を守るための知識を持つことは、お客様の当然の権利です。
この記事では、不動産取引における「両手取引」という仕組みを客観的に解説し、私たちFUSUMALABがなぜ「片手取引」という選択をしているのか、その理由と具体的なメリットを詳しくお伝えします。

1. 誰もが知るべき『両手取引』の構造的問題
両手取引の定義
両手取引とは、一人の仲介業者(または一つの不動産会社)が、売主様と買主様の両方から仲介手数料を受け取る取引形態のことです。
例えば、売主様が3,000万円の物件を売却し、買主様がその物件を購入した場合:
- 売主様が支払う仲介手数料: 約105万円(物件価格×3%+6万円+消費税)
- 買主様が支払う仲介手数料: 約105万円
- 仲介業者の手数料収入: 合計約210万円
この取引において、一人の仲介業者が両方から手数料を受け取るのが「両手取引」です。
重要なポイントは、両手取引自体は法律上認められており、違法ではありません。 しかし、構造的な問題があります。
なぜ利益相反になるのか?
不動産取引において、売主様と買主様の利益は、本質的に相反しています。
- 売主様の利益: できるだけ高く売りたい
- 買主様の利益: できるだけ安く買いたい
この相反する利益を、一人の仲介業者が同時に代理するというのが、両手取引の構造です。
例えば、こんな状況を想像してみてください。
売主様は「3,000万円で売りたい」と希望しています。一方、買主様は「2,800万円なら買いたい」と考えています。
この時、仲介業者はどちらの利益を優先すべきでしょうか?
- 売主様の利益を優先すれば、3,000万円で売るべきです
- 買主様の利益を優先すれば、2,800万円で交渉すべきです
しかし、両手取引では、仲介業者は**「両方から手数料をもらう立場」**にあります。
そのため、「早く成約させて、確実に両方から手数料を得る」ことが、仲介業者にとって最も有利になります。
結果として:
- 売主様には「2,900万円で妥協してください」と説得する
- 買主様には「2,900万円は適正価格ですよ」と説得する
こうして、売主様も買主様も本来得られたはずの最適な価格を逃し、仲介業者だけが利益を確保するという構造が生まれます。
これが「利益相反」の本質です。
顧客の利益が損なわれる可能性
両手取引の構造的問題は、理論だけではありません。実際に、以下のような形でお客様の利益が損なわれる可能性があります。
売主様の不利益
- 囲い込み: 両手取引を狙うため、物件情報を他の不動産会社に公開しない(または公開を遅らせる)
- 価格の過小評価: 「早く売れる価格」を優先し、適正価格よりも低い価格での売却を勧める
- 売却機会の損失: 他社が紹介する買主様を断ることで、より高値で購入してくれる買主様を逃す
買主様の不利益
- 価格の過大評価: 「この価格は適正です」と説得し、本来より高い価格での購入を促す
- 予算の最大化: 「もう少し予算を上げれば」と誘導し、ローン破綻リスクの高い購入を勧める
- 物件の隠れたリスクの軽視: 成約を優先し、物件の問題点を十分に伝えない
これらはすべて、「仲介業者の手数料を最大化する」という動機から生じる可能性のある問題です。
もちろん、すべての両手取引が悪いわけではありません。誠実に対応する仲介業者も多く存在します。
しかし、構造的に利益相反が生じやすい仕組みであることは、事実として認識しておく必要があります。
2. 【FUSUMALABの選択】全取引で『片手取引』を基本とする理由
片手取引の定義と弊社の宣言
片手取引とは、仲介業者が売主様または買主様のどちらか一方のみから仲介手数料を受け取る取引形態です。
例えば:
- 売主側の仲介業者: 売主様のみから手数料を受け取り、売主様の利益を最優先に行動する
- 買主側の仲介業者: 買主様のみから手数料を受け取り、買主様の利益を最優先に行動する
この仕組みにより、利益相反が構造的に解消されます。
FUSUMALABは、全取引で【完全片手取引】を基本とすることを宣言します。
私たちは、以下の信念に基づいてこの選択をしました:
- ✅ 売主様の味方なら、売主様だけの味方であるべき
- ✅ 買主様の味方なら、買主様だけの味方であるべき
- ✅ 利益相反を避け、お客様の利益に集中することが、私たちの使命
この選択は、短期的には私たちの利益を減らすかもしれません。両手取引なら2倍の手数料を得られるからです。
しかし、長期的にはお客様からの信頼を得られ、本当の意味でお客様の人生に寄り添えると確信しています。
これが、FUSUMALABの倫理的選択です。
宗像・福津・古賀エリアで特に集中する理由
FUSUMALABは、福岡県全域や県外も営業エリアとしていますが、特に宗像市・福津市・古賀市・新宮町のエリアに重点を置いています。
その理由は、シンプルです。
地域を限定することで、この地域のお客様に対して最高の責任とサービスを提供できるからです。
地域集中戦略の3つのメリット
- 地域の不動産市場を深く理解
- 学区、交通アクセス、生活利便性など、地域の詳細情報を把握
- 適正価格の判断精度が高まり、売主様・買主様双方に正確な情報提供が可能
- 地域のお客様との長期的な信頼関係
- 「地域のために」という使命感を持って、誠実なサービスを提供
- 口コミや紹介による信頼のネットワーク構築
- 倫理的優位性の最大化
- 片手取引という倫理的選択を、この地域で徹底的に実践
- 地域のお客様に「透明性重視の不動産会社」として認知されることを目指す
私たちは、「広く浅く」ではなく、「狭く深く」この地域のお客様に責任を持ちたいと考えています。
3. 片手取引が実現する具体的な『お客様保護の仕組み』
片手取引は、理念だけではありません。具体的な仕組みとして、お客様の利益を守ります。
売主様をお守りする仕組み
FUSUMALABが売主様の仲介を担当する場合、以下の3つの仕組みでお客様の利益を最優先します。
① 即日レインズ登録で市場に完全公開
レインズ(REINS) とは、不動産流通標準情報システムのことで、全国の不動産会社が物件情報を共有するプラットフォームです。
FUSUMALABでは、売却のご依頼をいただいたら、即日レインズに登録します。
これにより:
- ✅ 全国の不動産会社が物件情報にアクセス可能
- ✅ より多くの買主様候補にリーチできる
- ✅ 競争原理が働き、最高値での売却が期待できる
両手取引を狙う会社では、レインズ登録を遅らせたり、情報を限定公開したりするケースがありますが、私たちは絶対にそのようなことはしません。
② 囲い込みゼロの透明性
囲い込み とは、売主様の物件を自社の買主様にのみ売却するため、他社からの問い合わせを断る行為です。
両手取引を狙う会社が囲い込みを行う理由は、シンプルです。他社の買主様に売ってしまうと、買主側の手数料を他社に取られてしまうからです。
FUSUMALABは片手取引ですから、そもそも両手取引を狙う動機がありません。
したがって:
- ✅ 他社からの問い合わせも歓迎
- ✅ より良い条件の買主様がいれば、積極的にご紹介
- ✅ 売主様の利益を最大化することだけに集中
これが、囲い込みゼロの透明性です。
③ 最高値での売却に全力集中
片手取引では、私たちの報酬は売主様からの手数料のみです。
つまり、売却価格が上がれば、私たちの手数料も上がるという、シンプルな利益構造です。
これにより:
- ✅ 売主様と私たちの利益が完全に一致
- ✅ 「早く売る」ではなく「高く売る」ことに集中
- ✅ 売主様の利益が最優先される
両手取引では「早く成約させて両方から手数料を得る」という動機が働きますが、片手取引ではその動機が存在しません。
売主様の利益=私たちの利益 という、理想的な関係が実現します。
買主様をお守りする仕組み
FUSUMALABが買主様の仲介を担当する場合、以下の3つの仕組みでお客様の利益を最優先します。
① FP(ファイナンシャルプランナー)相談を最優先
多くの不動産会社では、「まず物件を見ましょう」というアプローチが一般的です。
しかし、FUSUMALABでは、物件を見る前に、FP(ファイナンシャルプランナー)相談を最優先で実施します。
その理由は:
- ✅ 「買える額」と「買うべき額」は違うから
- ✅ 住宅ローンを組むことで、将来の生活がどう変化するかを理解してもらうため
- ✅ ローン破綻のリスクを事前に排除するため
FP相談では、以下を詳細に分析します:
- 現在の家計状況の把握(収入、支出、貯蓄)
- 将来のライフイベントの予測(子供の教育費、老後資金など)
- 住宅ローンの返済シミュレーション(金利上昇リスクも含む)
- 適正な購入予算の算出(無理のない返済額)
この分析に基づき、お客様が安心して購入できる予算を提示します。
② ローン破綻のない適正価格での購入サポート
不動産業界では、「予算ギリギリまで買わせる」という文化が一部に存在します。
その理由は、物件価格が高ければ高いほど、仲介手数料も増えるからです。
しかし、FUSUMALABでは、その逆のアプローチを取ります。
「買える最大額」ではなく、「安心して返済できる適正額」での購入をサポートします。
具体的には:
- ✅ FP相談で算出した適正予算を厳守
- ✅ 予算を超える物件は、原則としてご紹介しない
- ✅ 将来の金利上昇リスクも考慮した返済計画
これにより:
- ✅ ローン破綻のリスクを最小化
- ✅ 購入後も余裕のある生活を維持
- ✅ 「買って終わり」ではなく、「買ってからも安心」
③ 予算最大化ではなく、生活の安心を重視
両手取引や、売主側の利益を優先する仲介業者では、以下のような誘導が起こりがちです:
- 「もう少し予算を上げれば、もっと良い物件が買えますよ」
- 「ローンは通りますから、大丈夫です」
- 「この物件、すぐに売れてしまいますよ(焦らせる)」
しかし、FUSUMALABでは、お客様の生活の安心を最優先します。
- ✅ 予算を無理に上げる提案はしない
- ✅ 焦らせるような営業トークは使わない
- ✅ 物件の問題点も正直に伝える
なぜなら、私たちの報酬は買主様からの手数料のみであり、買主様の利益が損なわれれば、長期的な信頼を失うからです。
片手取引だからこそ、買主様の利益に集中できるのです。
【結論】この構造を知ることが、あなたと大切な人を守る第一歩
この記事で、私がお伝えしたかったことは、シンプルです。
不動産取引の「構造」を知ることが、あなたの利益を守る第一歩です。
両手取引という仕組みは、法律上認められています。それ自体が悪いわけではありません。
しかし、構造的に利益相反が生じやすいことは、事実です。
そして、その構造を理解した上で、「誰が自分の味方なのか」を見極めることが、極めて重要です。
FUSUMALABの使命
私たちFUSUMALABは、以下の使命を掲げています:
「この構造から、お客様を守る。」
そのために:
- ✅ 完全片手取引を基本とする
- ✅ 利益相反を排除する
- ✅ お客様の利益を最優先する
- ✅ 透明性を徹底する
これが、私たちの倫理的選択であり、使命です。
あなたの大切な人を守るために
不動産購入や売却は、人生で最も大きな決断の一つです。
その決断を、利益相反のある構造の中で行うべきではありません。
もし、あなたが:
- 「担当者は本当に私の味方だろうか?」
- 「物件価格は適正だろうか?」
- 「ローンをちゃんと返済できるだろうか?」
- 「囲い込みされているかもしれない…」
こうした不安を少しでも感じているなら、どうか私たちにご相談ください。
ご相談はこちら
この構造から、あなたの大切な人を守りたい方だけ、ご相談ください。
📞 お電話でのご相談 050-7119-9043 (受付時間:10:00-18:00 不定休)
📧 メールでのご相談 お問い合わせフォーム: https://fusumalab.com
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最後に
この記事を読んでくださった、あなた。
そして、この記事をあなたの友人や家族にシェアしてくださった、あなた。
本当にありがとうございます。
不動産取引の「構造」を知ることが、あなたと大切な人を守る第一歩です。
私たちFUSUMALABは、この構造から、一人でも多くのお客様を守りたいと願っています。
どうか、お気軽にご相談ください。
福岡住研究所 FUSUMALAB. 代表 川内 秀敏
