こんにちわ、福岡住研究所の川内です。
今回は建築条件付き土地を取り上げたいと思います。
ちょっと長くて条件付いてて良くわからない単語ですが、今、NHKで放送中のドラマ「正直不動産」内で取り扱っていましたのでそれに便乗しようと思います。
まず建築条件付き土地を、建築条件と土地に分割しましょう
土地はわかるけど、建築条件ってどんな条件が付いてるの?と疑問に思われることでしょう。
建築条件とは、建築する住宅メーカーが最初から決まっていると言うことです。
毎週、住宅展示場を回って理想の住宅メーカーを見つけていたとしても、建築条件が付いていれば指定された住宅メーカーでの建築しか選択肢はありません。
これを回避するには建築条件が付いていない土地を探すしかありません。
なぜ建築条件を付けるのか?
建築条件付きの土地はまず土地の契約をすることとなりますが、その時点で建築メーカーは決まっています。
建築する側から考えると建売のように、建ててから売るわけではないので在庫の心配が不要となります。
よって建築メーカーに取ってはリスクが少なくなる利点があります。
建築条件土地の現状
私が不動産の仕事に携わった20年前と比較して建築条件付き土地は非常に増えています。
いい条件の土地はほとんどが条件付きとなっている感じがします。
20年前の建築条件付き土地のイメージは中小の工務店等が多く、大手のハウスメーカーは大型分譲団地くらいでしか見なかったと思います。
当時の中小の工務店等はモデルハウスも無く、普通に建物の販売競争をやっていては大手ハウスメーカーには勝てないのでこのような戦略を立てていたと思われます。
しかしながら、現在では大手ハウスメーカーも積極的に建築条件付き土地を販売しています。以前は建物だけ販売して土地は顧客任せの感がありましたが、今は土地から仕入れているということです。
とにかく土地がない
この流れは安価な建売を販売する所謂パワービルダーの台頭が大きく影響していると考えます。
パワービルダーは焼き畑農業的な販売手法で多少相場より高くても建売用地を取得していきました、それにより仲介業者もパワービルダーを優先することとなり大手ハウスメーカーの顧客に土地情報が回らなくなっていくこととなります。
この状況に対抗するため大手ハウスメーカーも土地を自社で仕入れる流れとなっていき現在の状況に繋がっていきます。やはり、土地がなければ建物は建てれませんからね。
建築条件を外すことは出来ないのか?
そうは言っても、自分の好きなメーカーで建てたいと思われる方もいらっしゃると思います。
建築条件を外すことは通常であれば不可能です、建築メーカーは建物で利益を取りますから当然普通は外してくれません。
ただし、土地が全く売れていない場合は別です。例えば、3年以上更地のままだった場合建築メーカーの資金繰りにも影響が出ているでしょう。
こういった場合に限り、建築条件を外す可能性があります。もし売れてない建築条件付きの土地があった場合で、条件を外したいときは不動産屋に相談してみてください。交渉は必ずしてくれると思います。
今回は建築条件付き土地が何故存在しているかについて簡単にお話して参りました、不動産の用語には通常の生活では使わない独特の言い回しや単語があります。なかなか上手くできないかもしれませんが極力わかりやすい様にご説明していきたいと思います。