「台風が実家を壊す前に」秋の空き家点検リスト。放置すると固定資産税が3〜3.5倍に?——「管理不全空き家」指定のリスク

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※本記事は2026年9月時点の情報です。制度は改正されることがあるため、必ず最新の国土交通省・各自治体の情報をご確認ください。

目次

結論: 実家が空き家のままなら、「管理する・直す・手放す」の3択を、今のうちに決めてください

台風シーズンがやってきます。空き家のまま放置している実家がある方、そして「親の実家を相続したけれど誰も住んでいない」という方は要注意です。台風の強風で屋根瓦が飛び、近隣の家や通行人に被害を出してしまったら——所有者としての責任が問われます。

しかも、そのリスクは台風だけではありません。2023年12月の空き家対策特別措置法の改正で、放置された空き家は自治体から「管理不全空き家」に指定され、固定資産税が大きく上がる可能性も生まれました。

災害が来る前に、そして税金の負担が始まる前に、まず現状を点検してください。

台風は空き家問題の「原因」ではなく「きっかけ」

空き家が危険になる本当の原因は、老朽化と管理不足です。台風はその問題を「表面化させるきっかけ」に過ぎません。

人が住んでいない家は、換気も補修もされず、劣化が一気に進みます。屋根や外壁のひび割れ、雨どいの詰まり、庭木の伸び放題——これらが風雨で一気に顕在化します。

「住んでいないから放置でいい」は、最も危険な考え方です。

台風で飛ぶ・壊れる・倒れる——空き家の危険ポイント5つ

今すぐチェックしてほしいのは、次の5つのポイントです。

チェック項目何が起こるか見るべき点
① 屋根・瓦・トタン強風で飛散し、近隣に直撃瓦のズレ、浮き、ひび割れ、アンテナの固定
② 外壁サイディング・モルタルが剥がれ飛ぶひび割れ、浮き、サビ
③ 雨どい詰まれば雨水が外壁や基礎に侵入し劣化が加速落ち葉・泥の詰まり
④ ブロック塀・物置倒壊して人や車を直撃傾き、ひび割れ、基礎の緩み
⑤ 庭木・看板倒木・飛来物になる枝の張り出し、枯れ枝

どれか1つでも当てはまったら、台風が来る前に補修・撤去を検討しましょう。

空き家5つの危険ポイント

近隣に被害を出したら——所有者が責任を問われる

実は、空き家を放置したまま台風で瓦が飛び、近隣の家を壊してしまった場合、所有者が損害賠償責任を負う可能性があります。民法の規定(土地工作物責任。建物の管理不備が原因で他者に損害が生じた場合、所有者が賠償責任を負う可能性がある制度)です。

「自然災害だから仕方ない」とはならないケースがあります。老朽化の放置が原因で被害が起きた場合、管理を怠った所有者の責任が問われるのが基本の考え方です。

住宅保険(火災保険・地震保険)は、保険商品によっては長期間無人の空き家が補償対象外となる場合もあります。まずは現状の補償内容を確認してください。

「管理不全空き家」指定で、固定資産税が3〜3.5倍程度に上がる

2023年12月13日施行の空き家対策特別措置法の改正で、新たに「管理不全空き家」の区分が設けられました(国土交通省)。

これまで自治体が介入できたのは、倒壊の危険がある「特定空き家」だけでした。改正で、その前段階の「このまま放置すれば特定空き家になる恐れがある空き家」にも自治体が関与できるようになったのです。

そして、ここが重要なポイント:

管理不全空き家に指定され、自治体から「勧告」を受けると、土地の固定資産税の「住宅用地特例」が解除されます。

住宅用地特例とは、住宅が建っている土地(住宅の敷地)に対する固定資産税の軽減措置です(小規模住宅用地〈200㎡以下の部分〉は評価額の6分の1に軽減等)。人が住んでいなくても「住宅」として扱われていた空き家の敷地も、この特例の対象になっていました。

しかし勧告を受けるとこの特例が解除され、固定資産税が従来の3〜3.5倍程度に跳ね上がります(自治体の試算例。上田市の公式案内では「3倍程度」「3.5倍程度」の試算が示されています)。さらに改善されず放置すると、勧告から命令・代執行(自治体による強制的な解体)まで進むケースもあります。

「更地にすると税金が上がるから放置している」——その考え、今は逆効果かも

「更地にしたら住宅用地特例が外れて税金が上がるから、空き家のままにしておこう」——これはよく聞かれる話ですが、このまま放置すると、逆に税金が上がる時代になりました

先ほど説明したとおり、空き家のまま放置して「管理不全空き家」の勧告を受けると、住宅用地特例が解除されます。つまり空き家のままでいても、いずれ固定資産税の負担増の対象になる可能性があるのです。

「壊れる前に手放す・活用する」ことを前提に、早めの判断が大切です。

あなたの実家は大丈夫?3ステップで確認

  1. 実家が空き家になっているか?(誰も住んでいない・訪問の頻度が月1回未満、が一般的な管理の目安とされます)
  2. 築年数が古いか?(「築30年以上」は老朽化が進みやすい一つの目安です)
  3. 屋根・外壁・庭に、劣化のサインがあるか?(ズレ・ひび・枯れ枝)

1つでも該当したら、早めの点検をおすすめします。点検費用はおおむね数千円〜数万円程度(家の規模や内容によります)で、放置リスク(損害賠償・固定資産税の増加・解体費用)と比べれば、十分に安い保険です。

「管理する・直す・手放す」——3択の判断と進め方

選択肢進め方
管理する月1回の訪問+定期点検、鍵の管理、保険の確認。管理のプロに委託する方法もある
直す屋根・外壁の補修、耐震性の確認。補助金のある自治体も多い
手放す売却(更地にして売る・古家付きで売る)、解体、自治体への空き家バンク登録
空き家対策3択

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  • まずは「このまま放置して大丈夫か」の確認だけでも歓迎です

出典(本記事の事実確認に使用した情報源)

※ 本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法律・税務相談を代替するものではありません。ご自身の状況については、お住まいの自治体や専門家にご確認ください。

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