相続した実家をどう扱うかは、多くのご家族にとって避けては通れない大きな課題です。FP(ファイナンシャルプランナー)・宅建士・立地防災アドバイザーという3つの専門的視点から、後悔しないための「実家の活用術」を徹底解説します。
相続した実家、放置が一番の「リスク」です
「とりあえず、そのままにしておこう」と思って数年が経過していませんか?実は実家を放置することが最も大きな経済的・精神的リスクを招きます。
2024年4月から相続登記が義務化されたことはご存知でしょうか?相続を知った日から3年以内に登記をしないと過料が科される可能性があります。
※詳細はこちらの記事をご覧ください。
https://fusumalab.com/souzoku-touki-gimuuka-2026/
また誰も住んでいない家は驚くほどの早さで傷みます。特定空き家に指定されると固定資産税が最大6倍になる可能性があるなど、放置は「負債」を膨らませるだけになってしまいます。
選択肢①:「売る」
実家を手放し現金化する選択肢です。
メリット
・まとまった現金が得られる:老後資金や教育資金、相続人との遺産分割の原資にできます
・維持管理の手間がなくなる:庭の草むしりや建物の修繕など物理的な負担から解放されます
・コストのカット:毎年かかる固定資産税・都市計画税・火災保険料などの支払いがなくなります
デメリット
・買い戻すことが困難:一度売却すると思い出の場所を取り戻すことはできません
・税金が発生する場合がある:売却益に対して「譲渡所得税」がかかる場合があります
「3,000万円特別控除」を賢く使う
相続した実家を売る際にぜひ知っておきたいのが「空き家3,000万円特別控除(相続空き家の特例)」です。亡くなった方が一人で住んでいた一定の条件を満たす家を売却した際、譲渡所得(利益)から最大3,000万円まで控除できる制度です。これを利用できるかどうかで手元に残る金額が大きく変わることもあります。
選択肢②:「貸す」
「今は手放したくないけれど、自分たちで住む予定もない」という場合に検討される方法です。
メリット
・継続的な家賃収入:毎月の安定したインカムゲインが期待できます
・資産として残せる:将来的に自分たちが住んだり子供に譲ったりする選択肢を残せます
デメリット
・管理コストと空室リスク:修繕費の積み立てが必要です。入居者が決まらなければ維持費だけが出ていく状態になります
・初期投資が必要:賃貸に出すためにリフォームやハウスクリーニングが必要な場合があります
立地とエリア需要を見極める
どんな家でも貸せるわけではありません。エリアの人口動態や賃貸需要、さらにはハザードマップ上での安全性も考慮すべきです。浸水リスクが高い場所や土砂災害警戒区域にある物件は将来的な資産価値の維持が難しい場合もあります。
選択肢③:「住む」
自分や家族が実際に移り住む選択肢です。
メリット
・住居費の節約:住宅ローンや家賃の負担を減らせる可能性があります
・精神的な安心感:親が大切にしてきた家を守れるという満足感があります
デメリット
・建物の老朽化問題:築年数が経過している場合、耐震性能や断熱性能が現代の基準に満たないことが多く安全面に不安が残る場合があります
・遠方の場合はハードルが高い:生活拠点や仕事場から遠い場合、引越し自体が大きな負担になります
「見えないリスク」のチェックを
古い建物の場合は目に見える汚れだけでなく、床下の腐食や配管の劣化、地盤の状況などを土地診断の視点からチェックすることが不可欠です。長く住むなら早い段階でインスペクション(建物状況調査)を行うことをおすすめします。
3つの選択肢の比較表

| 項目 | 売る | 貸す | 住む |
|---|---|---|---|
| 現金化 | 早期に可能 | 毎月の少額収入 | 不可(支出のみ) |
| 管理負担 | なくなる | 管理会社への委託が必要 | 自己管理が必要 |
| 税金負担 | 売却時に発生(特例あり) | 不動産所得税がかかる | 固定資産税が継続 |
| 将来の自由度 | 低い(手放すため) | 中(契約による) | 高(いつでも変更可) |
| おすすめの人 | 遠方に住み管理が困難な方 | 資産を残しつつ収益化したい方 | 実家への愛着が強く立地が良い方 |
どれを選ぶべきか?判断の3ステップ

STEP1:「現状」を正しく把握する
相続登記は済んでいるか?建物の劣化状況は?災害リスクは?
STEP2:「出口」を明確にする
10年後、その家はどうなっていたいですか?現金が必要ですか?誰かに継がせたいですか?
STEP3:「専門家」にシミュレーションを依頼する
感情だけで決めず、税金・維持費・売却相場を数字で比較しましょう。
FUSUMALAB.のサポート内容
実家の相続問題は不動産の知識だけでは解決できません。FUSUMALAB.では以下の体制でサポートしています。
・買主側専門仲介の視点: 「どうすれば価値を最大化できるか」を客観的にアドバイスします
・司法書士(州都綜合法務事務所)との連携: 相続登記や権利関係の整理をスムーズに進めます
・税理士(谷川税理士事務所)との連携: 3,000万円特別控除の適用判定や相続税対策のシミュレーションをサポートします
・立地防災アドバイザーによる診断: 地形の成り立ちやハザード情報からその土地の本当の「強みと弱み」を浮き彫りにします
まとめ
「売る・貸す・住む」どの道を選ぶにしても、早めの行動が最大のリスク回避につながります。一人で悩まず、専門家の知恵を借りることで視界が開けることがあります。
【免責事項】
本記事に記載されている内容は一般的な情報の提供を目的としており、個別の事案に対する法的・税務的な助言を構成するものではありません。実際の相続手続きや税務申告にあたっては必ず司法書士や税理士などの専門家にご相談ください。掲載情報は執筆時点のものであり制度改正等により内容が変更される場合があります。
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