宗像市へ引っ越してきた際、新生活の節目として家のお祓いをお願いしたのが「摩利支(まりし)神社」です。そのご縁で氏子となり、今年の春季大祭(5月8日)に参列してきました。本殿に上がってお祓いまでいただいた貴重な体験とともに、1300年以上の歴史を紡いできたこの神社の魅力をご紹介します。
摩利支神社の基本情報とアクセス
宗像市東郷。市役所や主要な施設が集まる地域のすぐそばに、静かに鎮座するのが摩利支神社です。
・正式名称:摩利支神社
・所在地:福岡県宗像市東郷1丁目6-16
・御祭神:天之御中主大神(あめのみなかぬしのおおかみ)・葛城一言主神(かつらぎひとことぬしのかみ)
・御神徳:勝運・商売繁昌・学業成就・交通安全
・春季大祭:5月8日
・秋季大祭:10月8日頃の土曜日(神幸祭)・日曜日
東郷の住宅街の一角にありながら、一歩足を踏み入れると空気がふっと変わるような凛とした静寂に包まれています。
御由緒:朱鳥5年(691年)から続く悠久の歴史
摩利支神社の歴史は驚くほど古く、創建は朱鳥5年(691年)にまで遡ります。
創建者は宗像大領の秋恵氏。当初は東江郷(現在の東郷)に、宇宙の根源神とされる天之御中主大神と一言の願いを叶えるといわれる葛城一言主神を奉斎したのが始まりとされています。
その後、時代を経て「摩利支明神」として特に勝運や勇武の神として武士の間で厚く信仰されるようになりました。宗像大宮司家はもちろん、福岡藩主である黒田家からの崇敬も厚く、御供田が寄進されるなど地域を代表する神社として栄えました。
しかし元禄13年(1700年)に起きた大洪水により、当時の社殿は惜しくも流失してしまいます。それを救ったのが福岡藩4代藩主・黒田光之公でした。郡奉行の大森善右衛門に命じ、現在地である「榎圃(えのきほ)」に社殿を再建。長い時を経て昭和54年には現在の立派な御社殿が完成し、今日まで大切に守り伝えられています。

【写真:社殿】
御祭神:天之御中主大神とはどんな神様か
この神社の最大の特徴の一つは、天之御中主大神を主祭神として祀っている点です。
古事記において天地開闢(てんちかいびゃく)の際に一番最初に現れたとされる「始源の神」であり、宇宙の根源そのものを象徴する神様です。非常に格の高い神様ですが、その名前を冠する神社は全国的にも決して多くありません。
共に祀られている葛城一言主神は、悪事も善事も一言で言い放つとされる託宣の神であり「一言の願いであれば聞き届けてくれる」という信仰があります。
この二柱の神様が並び立つことで、勝負事における「勝運」だけでなく、日々の暮らしにおける「商売繁昌」や「交通安全」など多岐にわたる御利益を授けてくださると信じられています。
春季大祭参列記
参列者は約20名ほど。宗像に長く住む方々や地域を支える有志が集まる、非常にアットホームで温かい雰囲気の大祭でした。
本殿に上がり、直接お祓いを受ける貴重な機会をいただきました。拝殿の中に響き渡る祝詞の声、そして5月の爽やかな風が境内を吹き抜ける音。心が洗われるような背筋がすっと伸びる感覚に包まれました。
大きな観光神社のような賑やかさはありませんが、一人ひとりが神様と向き合い地域の安寧を願う。そんな「祈りの原風景」がそこにはありました。
地域に根ざした小さな神社の魅力

【写真:手水舎】
境内や庭はいつも綺麗に掃き清められています。地域の方々がこの場所をいかに大切に思っているか、その心が伝わってくるようです。
691年創建という背景や黒田家ゆかりの地であることは歴史好きな方には非常に興味深いポイントでしょう。しかしそれ以上に「日常に寄り添う神様」としての安心感が、この神社には漂っています。
宗像への移住を検討されている方にとっても、こうした地域に愛される神社の存在は、その土地の「コミュニティの温かさ」を知る一つの指標になるのではないでしょうか。
まとめ
宗像市東郷に鎮座する摩利支神社。宇宙の始まりの神様に見守られながら1300年の歴史を今につなぐこの場所は、地域の大切な心の拠り所となっています。
日々の暮らしの中でふと立ち止まりたくなった時、あるいは新しい挑戦のために「勝運」を授かりたいと思った時は、ぜひ東郷の摩利支神社を訪ねてみてください。
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