世界の中央銀行が金を爆買いする3つの理由

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川内です。

「金(ゴールド)への投資なんて、大げさな話では?」と思っている方に、一つデータをお伝えします。

2026年第1四半期、世界の中央銀行による金の純購入量は約244トン。前年同期比3%増、過去5年間の四半期平均を8%上回る水準です(出典:ワールドゴールドカウンシル)。さらに驚くべき事実があります。2025年末時点で金が世界の公的準備資産に占める割合は27%に達し、22%の米国債を上回り、史上初めて世界の公的準備資産の「首位」に立ちました(出典:欧州中央銀行、2026年6月)。

世界の中央銀行が、なぜこれほど金を買い続けているのか。FPとして、その3つの理由を解説します。

目次

理由① 脱ドル化の加速

世界中央銀行金準備調査(2026年)によると、74%の中央銀行が「今後5年間で世界の外貨準備に占む米ドルの割合が低下する」と予想しています。

これまで世界の基軸通貨として君臨してきたドルへの信頼が、静かに揺らいでいます。米国の財政赤字拡大・政治的不安定さ・制裁リスクへの警戒感が、各国中央銀行をドル離れへと向かわせています。

その受け皿として選ばれているのが、国家に依存しない普遍的な価値を持つ「金」です。ポーランド国立銀行は2026年だけで150トンの追加購入を計画、700トンの保有目標を掲げています。中国人民銀行の金保有量は2,313トン(総準備の9%)に達しています。

脱ドル化から金へ

理由② インフレヘッジとしての金

2022年以降、世界的なインフレが進行しました。日本でも物価上昇が続き、現金・預金の実質的な価値が目減りしています。

金はインフレ局面で価値を維持・上昇させる性質があります。過去のデータを見ると、高インフレ期には金価格が上昇する傾向が確認されています。

2026年第1四半期の金の総需要額は過去最高の1,930億ドルを記録しました。特に個人投資家による金地金・金貨需要は474トンと前年同期比42%増。アジア投資家の買いが目立っています(出典:ワールドゴールドカウンシル)。

インフレヘッジ 金への移行

理由③ 地政学リスクへの備え

中東情勢・ロシアウクライナ問題・米中対立——世界の地政学リスクは高止まりしています。

有事の際、株式・債券・不動産は価値が大きく変動します。一方、金は有事に強い「最後の砦」として機能してきた歴史があります。

世界中央銀行金準備調査(2026年)では、45%の中央銀行が「今後1年以内に金準備を増やす計画」と明言。これは同調査史上最高の数値です。中央銀行が本気で有事に備えているということの裏返しです。

地政学

個人投資家はどうすべきか

中央銀行が金を買っているからといって、個人が全財産を金に変える必要はありません。大切なのはポートフォリオの中での「役割分担」です。

一般的に言われるのは、総資産の5〜10%程度を金に配分するという考え方です。株式・債券・不動産・現金と組み合わせることで、リスクを分散させます。

金への投資方法は大きく2つあります。

  • 現物(金地金・金貨):実物を保有するため安心感があるが、保管コストがかかる。金融システムリスクに対して最も強い。
  • ペーパーゴールド(金ETF・純金積立):少額から始められ流動性が高いが、金融システムリスクには弱い面がある。

自分の資産状況・リスク許容度・目的に合わせて選択することが重要です。「何となく流行っているから」ではなく、自分のポートフォリオの中での役割を明確にした上で検討してください。

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